まだ少し肌寒い日が続いていますが、海はコバルトブルーに輝き始め、島を囲む山々は山桜の淡いピンク色に染まっています。磯にはアオサが繁茂し、空がスカッと晴れ渡る。まだ所々に椿の赤い花が残っていて、ときどき菜の花畑が現れて。上五島の春は色とりどりで、配達中にもついつい車を止めて写真を撮りたくなってしまいます。
そんな4月の最初の日曜日に、私たち2代目花野果はオープン1周年を迎えます。
2018年4月7日、私たちは工房にて<お披露目会>を開催しました。その日は風がとても強くて寒い日だったのですが、地域の方々や友人などたくさんの方々に工房に足を運んでいただき、2代目花野果としてスタートを切りました。
あれから1年が経とうとしています。
気合いを入れて作った商品が全然売れなかったり、お店に置いても売れないからと、いろんなところを回って商品を買っていただいたり、夜中まで工房にいたこともあったし、花野果存続の危機に陥るくらい大げんかをしたことも何度もありました。どちらかが病気になったりケガをしたり、停電で工房が使えなかったり、数えればきりがないほど大小いろんなトラブルがありましたが、しんどいことから目をそらさず、全力で向き合ってなんとか壁をよじ登りながら、一年間無事に花野果を全うすることができました。
ひとえに、花野果を応援してくださり、数ある中から花野果のかんころ餅やふくれまんじゅう、かりんとうを買ってくださるお客様、地域の皆様のおかげだと思っています。本当にありがとうございます。
しんどいことばかり書きましたが、実際は毎日がとても充実していて、しんどくても楽しくて、なんの迷いもなく、この仕事ができています。明日も明後日も、おばあちゃんになるまでこの仕事を続けていきたいなと思えます。
仕事はお菓子作りです。2人とも、お菓子は大好きだけど、花野果を受け継ぐまでは自分でお菓子を作ったことなんて数えるくらいしかなくて、料理も得意ではないけれど、私たちはこの仕事が大好きです。まんじゅうがふわっと仕上がった瞬間、なんとも言えない幸せな気持ちになります。私たちが一生懸命作ったお菓子を、美味しいねって言っていただける、それだけでまた明日も頑張れます。
この島の歴史がいっぱい詰まったかんころ餅やふくれまんじゅうやかりんとうを作ることを私たちは誇りに思っています。お菓子作りという部分で、島の歴史を次の世代に伝えられる役割を担えることを誇りに思うのです。大げさだと思われるかもしれませんが、これが私たちの原動力になっています。
今年の4月7日は日曜日です。
恒例の有川うどんの里で開催される朝市「鯨ぎゃーもん市」に出店します。
時間は、10時から正午までです。
ささやかながら花野果の1周年を記念した<紅白まんじゅう>を販売しようと思います(プレゼントちゃうんかーい!^^;)
椿の花で作ったジャムで色付けした紅まんじゅうと、自分たちで育てたサツマイモで作った芋あん入りの白まんじゅうをセットにした特別なふくれまんじゅうです。
また、新作まんじゅうも販売する予定ですので、ぜひぜひ1歳になった花野果にエールを送りに来てやってください。
2年目も花野果として一生懸命生きていきたいと思います。
これからもこんな私たちをどうぞよろしくお願い致します。
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