夏の終わり、少しひんやりとした北東の風に乗って、飛魚(あご)の群れが新上五島町の有川湾にやってきます。山陰地方の沖合で生まれた飛魚が有川湾にやってくる頃には、まだ身の小さな飛魚たち。その小さな飛魚たちは、ダシを取るのにぴったりなサイズなのです。
上五島では昔から、ダシと言えばあご出汁。特産品の五島うどんはもちろん、煮物や吸い物などにも使われてきました。
先日、有川湾に面する小串地区へ向かいました。小串地区はあご漁が盛んな地域。自ら漁にも出て、飛魚製品を加工、販売している「はたした」さんを訪ねると、ちょうど炭火を使ってあご焼きをされているところでした。
香ばしくて美味しそうな香りが立ち込めています。
花野果の商品の1つ「かりんとちゃん」の中に、飛魚スパイスという味があります。この飛魚スパイスには、はたしたさんが加工した飛魚粉末と、この小串地区で作られた海塩(くらしの学校「えん」さんの手塩というミネラルたっぷりのお塩!)を使っています。
島の自然をギュッと詰め込んだ「飛魚スパイス」のかりんとちゃん、上五島の青い海を思いながら召し上がっていただけると嬉しいです。
この炭焼きした飛魚でじっくり取った出汁は、黄金色に輝いて、臭みもなく上品で、すっきりとした味わい。おでんなんかにしても美味しいだろうな。いつか、漁協で水揚げされたばかりの飛魚をトロ箱で買って、自家製の炭焼きあごを作って、自家製スリミなんかも入れた贅沢なおでんを食べたいです。そのためには、焼きあごのレシピを近所のおばさまたちに教わっておかねば!
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