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  • 執筆者の写真2代目花野果

新商品〝かりころ餅〟誕生!


なかなかブログが更新できず、こちらでのご紹介がとっても遅くなりましたが…

7月から花野果の商品に〝かりころ餅〟が加わりました!!


花野果のかんころ餅を薄くスライスし、カラカラに乾燥させてからじっくり炒って作りました。カリッと香ばしく、噛めばかんころ餅の風味が口いっぱいに広がります。


かんころ餅をイメージした「かまぼこ型」の箱に、個包装にしたかりころ餅が8袋入っています。現在は、新上五島町では、五島うどんの里の「観光物産センター」と矢堅目の塩本舗、五島市では「tetoba-手と場-」でお取り扱いいただいております。


海開きから観光シーズンが到来し、お盆に合わせて帰省客も増えるため、7〜8月にかけて上五島はたくさんの人で賑わっています。そのおかげもあって、〝かりころ餅〟は連日品薄状態であります。1日の生産量に限りがあり、たくさん作れないのが一番の原因なのですが…それでも、一生懸命作った商品をたくさんの方に手に取っていただけて、本当に本当に嬉しいのであります。


ご購入くださった皆さま、お取り扱いいただいてる店舗の皆さま、本当にありがとうございます。


〝かりころ餅〟は、私たちのいろんな思いが詰まった商品です。

商品が出来上がるまでのお話に少しお付き合いいただけると幸いです。


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「かんころ餅を使った新商品を作りたい!」


そんな思いを強く抱いたのは、花野果のかんころ餅の賞味期限が短く、販路を思ったように開拓できなかったからでした。


私たちがかんころ餅を作る上で大切にしているのは、つきたての美味しいかんころ餅をお届けしたい!ということでした。かんころ餅は、「サツマイモ」と「もち米」と「砂糖」だけでできています。餅が入っているので、作ると数日後には硬くなってしまいます。硬くなってしまっても、切ってオーブントースターで焼くと、トロッととろけるような柔らかい食感になり、美味しく食べることができるのですが、柔らかいうちにそのまま食べるかんころ餅は、芋の風味が広がってモチモチの食感で、これまた絶品です。


せっかくならお客様にどちらも楽しんでいただきたいので、製造前にあらかじめ注文をいただき、かんころ餅を作ったその日のうちに発送しています。熱殺菌などの処理も加えず、ついたそのままの状態でお届けしているので、芋の風味たっぷりの新鮮なかんころ餅を味わっていただくことができています。


一方で、無添加でつきたてそのままをお送りしているため、賞味期限がとても短いという悩みを抱えていました。夏場では1週間ほどで発酵したり、カビが生えたりしており、直送できるお客様以外には、かんころ餅を販売することができませんでした。


かんころ餅をたくさんの方に食べていただきたい!と思っているのに、島外の土産物店やアンテナショップに置けない…。でも、私たちはかんころ餅を作り続けていくという、先代から受け継いだ使命があります。そんな葛藤を乗り越えるために挑んだのが、新商品の開発でした。「かんころ餅の美味しさをいつでも手軽に味わっていただける商品を作ろう!」と、年明けごろから動き出しました。


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かんころ餅は、五島列島の名物なので土産物店で販売されることが多いのですが、お客様が手に取るころにはすでに硬くなっており、美味しく食べるためには袋から出して、包丁で切って、さらにトースターなどで焼いて食べるという手間がかかります。なので、職場などたくさんの人に配るお土産としてはハードルの高い商品でした。また、かんころ餅はお土産に渡すころにはカチカチに硬くなっており、もらってその場ですぐに食べるということができません。


かんころ餅の美味しさがお土産としてたくさんの方の手に渡るようにするにはどうすればいいのか。かんころ餅の味わいを残しつつ、買ったりもらったりしたらそのまま食べることができて、さらに賞味期限も長いものを作りたい。


私たちは、かんころ餅をいろんな形にカットして、焼いたり、揚げたりしました。すぐに硬くなってしまうので、乾燥させてから焼いたり、揚げたり、いろんな方法を試しました。図書館に行って、各地方の郷土菓子の作り方や餅菓子の製法について調べたりもしました。いくつも試作品を作っては、一定期間保存して食味の変化を調べたり、知り合いに感想を尋ねたりしました。


商品の試作と並行して、パッケージの制作も進めていきました。

一袋にはどれくらいの量を入れるのか、一箱には何袋入れるのか、そのためにはどれくらいの箱がいるのか。お土産にちょうどいい分量や値段、そして採算が合うかどうかなどいろんなことを考えて内容量を決めました。箱は、かんころ餅をイメージした「かまぼこ型」の箱をオリジナルでオーダー。そこからは、これまでの花野果の商品のデザインを担当してくださったShigeo Satoさんにお願いし、素敵なパッケージが出来上がったのでした。


(こちらの写真は、島のカメラマン中山正寿さんに撮影していただきました!)


五島の箱菓子は、いい意味でレトロな感じの島っぽいものが多いので、その中に混じっても目を引くように洗練されたデザインにしていただきました。

サイドのラインはかんころ餅を、「長崎 五島列島」の文字の下にはサツマイモの葉っぱをあしらっております。細部にSatoさんのこだわりと熱意を感じます。


肝心のお味ですが…

食べたら止まらないやつです!!

私は薄くスライスしたかんころ餅を炒る係(さっぴぃはかんころ餅をスライスする係)なので、うまく火が通らなかったり焦げたりしてロスになった商品を食べては味や食感を確かめるのですが、毎回「やっぱり美味しいな〜」と思うくらい美味しいです。

でも、巷にはいろんな美味しいお菓子が溢れていて、それはそれは手の込んだものも多くて、サツマイモともち米と砂糖だけでできたこの〝かりころ餅〟は「美味しい」という部分だけでは太刀打ちできないのですが、かんころ餅がこの島で食べられてきた歴史や文化、添加物を使わず一つ一つ手作りしている唯一無二の味わいを噛み締めていただけたらいいなと思うのであります。


かりころ餅は、1箱8袋入りで1,000円(税抜)です。

これからも少しずつですができるだけたくさん世に出せたらいいなと思っておりますので、見かけたらぜひぜひ手に取ってやってください。

もちろん、ホームページでも購入可能です!


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